桃(もも)
8月に入りましたが、スーパーのフルーツコーナーは、
すごい事になっていますね。
桃、ぶどう、すいか、梨、メロン、マンゴー、バナナ、オレンジ…
フルーツ大好きな私にとっては、今の時期は最高です。
まさに桃源郷となっています。
しかしやはり桃に惹かれます。
フルーツの中で一番好きかもしれません。
口いっぱいに広がる、あのジューシーさは、たまりません。
お皿に切り分けようとしても、甘い果汁がしたたり落ち、
ついつい切りながら食べてしまい、結局キッチンですべて終了
なんてことが多いです。
●食物繊維のペクチン●
大きく分けて、甘みが強い白肉種と、酸味が強い黄肉種が
あります。
黄肉種は、ほとんど缶詰になります。
私はあの缶詰結構好きです。
桃の栄養素ですが、カリウムと食物繊維のペクチン以外は
目立つものはないです。。
ビタミンEが少しあります。
●動脈硬化、高血圧●
食物繊維のペクチンは、健康維持に非常に重要な役割を
担っています。
整腸作用があり、下痢や便秘を予防する効果があります。
また血液中のコレステロール、なかでも悪玉と呼ばれている
LDLを下げる働きがあり、動脈硬化や心筋梗塞、高血圧、
糖尿病にも有効であるといわれています。
カリウムにも高血圧を防ぐ働きがあります。
●桃仁(とうにん)●
桃の種の中にあります。
漢方では生薬として欠かせないものです。
生理不順や月経痛、更年期障害など、女性の血の道を
治す薬と言われています。
がんに対する思い。
知り合いの方に、「峰シェフの健康レシピとか言ってレシピなんてどこにもないじゃないか!」と怒られてしまいました。
確かにそうなのですが。。 皆様すいません。
将来的にはレシピも紹介していこうとは思っています。
まずは、前段階として食材についてのお話しという事でご勘弁頂けないでしょうか。
食生活を見直して健康になってしまう、という広い意味での「健康レシピ」です。。
「がん予防」ですが、国立がんセンターの「がんを防ぐための12ヵ条」というものがあります。
気になった方は下記アドレスを参照してください。
http://www.ncc.go.jp/jp/ncc-cis/pub/about/010101.html
12ヵ条の半分以上がなんと「食」に関する事なのです。
食はとても大事なことなのです!
私事で恐縮ですが、私は3年前に母親をガンで亡くしました。
本人もとても辛かったと思いますが、私もとても辛かったです。
こんな思いをみなさんにはして欲しくないです。
もちろんガンの原因は多岐に渡りますが、私が思いつくのは、食で病気を予防する事くらいしかありませんでした。
食生活を見直して行くと、自然と生活のリズムがよくなる気がします。
健康への意識が高まり、いつもバスへ乗るところを歩いたり、早起きしてすがすがしい朝日を浴びながら散歩したり、そういった日々の積み重ねがストレスや目に見えないがんの原因も退治していってくれるのではないでしょうか。
そんな思いから、このブログを始めました。
料理人としての少ない知識も併せ、食を通して健康を追求していければと思います。
鰻(うなぎ)
少し遅くなりましたが、土用の丑の日に、うなぎを食べましたか?
色々な所でうなぎうなぎと見るので、ついつい食べたくなってしまうのは私だけでしょうか。
●土用の丑になぜ?うなぎ?●
色々な説がありますが、一般的なのが、平賀源内が夏場に売れないうなぎ屋に相談されて、
「本日土用丑の日」という看板を店先に出し、大繁盛したというものです。
他には、うなぎの歌を作って宣伝したとか、うなぎ業者が土用の丑の日に納入したうなぎだけ
変質しなかったという説などがあります。
●土用?丑?●
実は土用の丑の日は夏だけではないのです。
土用は年に4回。「立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間」の事です。
その18日間を干支の十二支で1日ごとに割り当てて行きます。
12日ごとに1度回ってくるので、年によっては土用の丑の日が2回ある時もあります。
●夏バテ解消!●
夏バテ気味の方は、うなぎで栄養補給して下さい。
良質のタンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。
特にビタミンAは豊富で、1人前の蒲焼で1日の所要量の2~3倍はとれます。
その他、ビタミンB1,B2,B6,B12,D,E,カルシウム,DHA,EPA。
これだけ栄養満点だと、効能も幅広いです。
がん、老化、カゼ、動脈硬化、夜盲症、冷え性、肩こり、腰痛、
肌荒れ、骨粗鬆症、高血圧などなど
また、あのヌルヌルに、弱った胃腸の粘膜を保護し消化吸収を助ける
ムコプロテインという成分が入っています。
●背か?腹か?●
地域によって異なりますが、関東は背開きで、関西は腹開きです。
昔は切腹と重なり嫌がられた様です。
うなぎも何気なく生活に溶け込んでいます。
「うなぎのぼり」「うなぎのねどこ」などは良く使うのではないでしょうか。
また、食べ合わせの話題では「うなぎと梅干」が出てきますね。
特に害はない様ですよ。。
茄子(なす)
なすと言えば夏を連想します。
夏野菜の代表選手ですね。
ラタトゥユは夏になると必ず作ります。
ラタトゥユとは、簡単に言うと、野菜のトマト煮とでも
言うのでしょうか。
作り方はいたって簡単です。
野菜をオリーブオイルとにんにくで炒め、煮込むだけです。
後はそれぞれの野菜から出る煮汁が勝手においしくしてくれます。
赤ワインを入れても良いです。
使う野菜は何でも良いと思います。
なす、トマト、ピーマン、パプリカ、玉ねぎ、ズッキーニ、などなど…
ラタトゥユは、冷めてもおいしいです。
個人的には、むしろ冷やした方が好きです。
厨房でのつまみ食いは、冷えたラタトゥユがより一層おいしく感じます。
●一富士・二鷹・三なすび●
残念ながら、初夢でこの3つを見たことはありません。
この3つの共通点は、いろいろな説があるようです。
駿河の名物であるとか、高いものを表すなど。
「なす」は「成す」などとかけられ縁起の良いものだったようです。
●がん予防!?●
なすはほぼ水分です。取り立てて栄養価は高くないです。
食物繊維やビタミン・ミネラルが少し含まれています。
しかし、なすの紫色「なす紺」には、とんでもない秘密が隠されていました。
あの光沢は、ただ者ではないと思っていましたが。。
ずばり「ナスニン」です。
どこか頼りなさそうですが、活性酸素の発生を抑制する強力な作用があります。
また、血管にコレステロールが付着するのを防ぐ為、動脈硬化を予防します。
●からだを冷やす●
なすには、からだを冷やす働きがあり、体内からよけいな熱を取り、
ほてりやのぼせを沈めます。
漢方では、昔から高血圧の人が食べると良いと言われています。
コーヒー好きの方は、聞いた事があるかと思いますが、クロロゲン酸が
活躍しています。
●なす料理●
フランス「ラタトゥイユ」 、イタリア「なすのマリネ」、
ギリシャ「ムサカ(なすとひき肉の料理)」、 中華料理「麻婆茄子」、
などなど茄子は色々な料理に使えますね。
油との相性はバツグンです。
お浸し、焼き茄子、漬物、なんでも美味しいです。
なすと挽肉のカレーも好きです。
なす買いに行きます。
トマト
最近はスーパーで1年中見かけますが、本来の旬は夏です。
さわやかな酸味が食欲をそそります。
私の周りには、トマトが嫌いな人が結構います。
食感がダメであったり、見た目だけで拒絶する人もいます。
●医者が青くなる●
「トマトが赤くなれば医者が青くなる」という諺を、聞いた事はありますでしょうか。
それだけ栄養素が豊富なのですね。
確かに、ビタミン、ミネラル共にバランス良く含まれています。
ビタミンA・C・B群・K、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ペクチン(食物繊維)。
旨み成分である、グルタミン酸というアミノ酸が多く含まれています。
煮込み料理などに完熟トマトを入れてみて下さい。コクが出ます。
ソースのベースにも良く使います。
●リコピン●
最近良く聞きますね。どんな働きをするのか、見て行きましょう。
リコピンとは、トマトの赤い色素の事です。
カロチノイドと呼ばれる色素の一種です。
カロチノイドで有名なのは、βカロチンです。
その他、αカロチン、ルテイン、アスタキサンチンなどがあります。
これらカロチノイドは、活性酸素をやっつける力が強く、βカロチンは
ガンの抑制に効果を発揮する事は良く知られています。
ところが!!
リコピンの抗酸化能力は、βカロチンの2倍、ビタミンEの100倍と言われています。
さらにココがすごい!!
リコピンは、熱に強いのです。ビタミンCの様に、気を使わなくても大丈夫です。
非常に調理向きですね。旨みも出るし、リコピンも残っているし。
生で食べる事が多いですが、量は食べれないので、トマトピューレやトマトケチャップ、
トマトジュースなども、リコピンが凝縮されておりお勧めです。
●幅広い効能●
リコピンは、ガンや老化、動脈硬化症・高血圧などの生活習慣病を予防します。
クエン酸やリンゴ酸が含まれており、胃炎、食欲増進、疲労回復に有効です。
トマトにはビタミンCが豊富ですが、ビタミンPも含まれています。
毛細血管を丈夫にするだけではなく、ビタミンCの吸収を助けます。